アンジャネーヤーサナ(三日月のポーズ)

    股関節を大きく前後に開き、指先から足先(後ろの)
までで三日月を表現する。股関節まわり、
背骨を柔軟にして、足腰を鍛える。
個人的には、特に後脚の太もも前面、
鼠蹊部に刺激を感じる。また、しっかりと
ポーズが深まれば、これほど
気持ちいいものはない。
形的にはハヌマーンアーサナに
近いが、道のりは遠いように思う。
このポーズについては、また別の機会に
書きたいと思う。

肉体:股関節まわりの柔軟性、後脚の鼠蹊部、太もも
         前面、前脚のお尻などに刺激(伸張性収縮)
         背骨の柔軟性、 足腰、体幹が鍛えられる等々。

 

精神:リラックスと力強さが見事に織り交ざり
          身体の細部に至るまでの調和をとるなかで
          心身ともに深まり、やがて
          とても気持ちのよい 静寂が訪れる。 

エネルギー: 前脚を動力源にしながら
                指先から足先(後ろ脚)の三日月状に
                エネルギーが駆け巡る。
1.四つん這いの姿勢から、ランジ姿勢    になる
 
両手を肩幅くらいの
位置、両膝は腰幅くらいにして、
両手、両脚が床に対して垂直になるように
四つん這いの姿勢になる。
〜右足が前のときを説明する、反対側も
  同様に行う〜
右足を手と手の間に置いて、
左足を出来るだけ後ろに引く。
(このときに、太ももの付け根から
後方に脚を伸ばすイメージ)
右脚(前側)は、かかとの上に
膝がくるように調整して、膝が前に
出すぎないように注意する。(膝を守る為)
さらには、その脛(すね)が床に対して
しっかりと垂直になっていること。


つま先は立てるバージョンと
寝かせるバージョンがある。
立てる場合は、比較的 力強さに
アプローチして、次の動作展開に
スムーズに移ることが出来る。

寝かせる場合は
比較的、リラックスに重点をおいて
(脱力はしない)、より柔軟性が
必要となる。

目的によって
使い分けたい。

手を、そっと床に触れるイメージで
お腹を前方に伸ばし、
頭頂から背中、尾骨までが
一直線になるように身体を伸ばし
胸を開く。

お腹が、床につっかえる場合は
手を浮かす、あるいは
ブロックのうえに手を乗せる。

後脚は、つま先でマットをとらえて
かかとを後方に蹴り出す。
(つま先立てた場合)

あるいは足の甲でマットを押す
(つま先を寝かせた場合)

2.お腹を引き上げて、上体を起こす
 前足の、かかとを中心にマットを
押すようにして、後脚とバランスを
とりながら、お腹を引き上げるように
して手を床から離して
上体を起こす。
 
このときに、
上体を床に対して
垂直に立てるのであるが
お尻を内側にしまいこんで、お腹を
自分の方に引き込むことが大切である。
 そうすることで
股関節がしっかりと働いて
(後脚が伸展する)後脚の太もも、鼠蹊部に
刺激が入る。
結果、腰の負担が減って
守ることが出来る。
 
そのとき両手は太ももに
乗せておくとよい。
 
さらにお腹を引き上げておく。
お尻は下に落とすイメージで。
 
3.両手を上に伸ばして、身体前面を伸ばす(吸う息)
そして、ポーズが安定したら
吸う息とともに、上体を伸ばすように
して両手を上に上げる。
このとき、お腹を引き上げる、引き込む、
肩をリラックスさせることなどを
意識する。
顎(あご)は、軽く引いて
後ろの首を詰まらせないようにする。

さらにポーズが深まれば
上の写真の腰を守ることを
注意しながら(ただし、意識しすぎると
身体は固まるので注意)
自然と身体を後方に反らすのである。
(実際は、反らすというよりも
伸ばすイメージ、胸が斜め上前方に開く)

さらにお尻を下に落とし
後脚を後方に伸ばし床を押す。
前脚はしっかりと床を蹴り返して
お腹を引き上げ、床にもたれかからない
ようにする。
 ゆったりと呼吸を繰り返して
ポーズを深める。

三日月のポーズの完成形としては
一番上の写真で、見られるように
前脚と後脚の太ももが一直線上に
なっている。

 
 
補足

 

ランジ姿勢では見ての通り、後脚側の
お尻が後方に流れやすいので
左右のお尻が揃うように
腰骨を平行に揃え、
骨盤を正面に向けることが大切である。
(例えば、後ろのお尻を前方に押し出すなど)
 
さらには、前脚側のお尻が
極端に外側に流れていないか?
(膝がねじれて痛める、しかも不安定)
上体を立てたときに
左右の腰骨の高さが揃っているか?

などなど、意識するところは
実に多い。
それだけに、いろんな大切な要素が
つまった、基本ポーズのひとつである

是非とも、身につけたいものである。
 

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